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検証!BB30は雨天走行するとどうなるのか?

こんにちは。
Mcqueenです!

今回、BB30のベアリングが雨天走行した後どの様な状態になるかを実際に確認してみました。

まずBB30についてざっと説明します。
BBとはボトムブラケットの略で、自転車のペダルのクランクアームを繋げているクランクシャフトの収まっている部分の事を指します。
BB30とはそのボトムブラケットに使用しているベアリングの規格で、ベアリング内径が30mmとなっています。
従って太いクランクシャフトを使う事ができ、ペダルを漕ぐ時のクランクの歪みを減らして、漕いだ力のロスを少なくする効果を狙って作られたベアリング規格です。

デメリットは
・ベアリングが自転車のフレームに直接圧入されており、ベアリング交換にコツがいる。(交換の際にフレームにダメージを与えるとの話も)
・ベアリングが裸同然で付いているため、防塵防滴性能が著しく低い。
・雨などでベアリングのグリスが流され易く、こまめにグリスアップしないとベアリングにガタが発生しペダルを漕ぐと異音が発生する事がある。

などが挙げられます。

私の自転車(FOCUS)はこのBB30を採用しているため、なるべく雨の日は走らない様にしていましたが…
今回は急遽FUJIチャレンジ200に出場する事になり、前日から大会当日は雨が降る事が分かっていた為、雨天走行をするとBB30ベアリングがどうなるか検証しようと思い記事にしました。

では早速写真と共に検証をしていきましょう!

①まずクランクを止めているボルトを緩めます。
20160921_crank

②するといきなりベアリングが出現。すこぶる単純な構造である。
1年以上グリスアップしていなかったのでベアリングはほぼ剥き出し…

クランク右側(チェーンリング側)
右側(チェーンリング側)
クランク左側
クランク左側

③グリスをたっぷり塗って水の侵入に備える。
雨で間違いなくグリスは流されると予想し、溢れんばかりに塗っておく。

グリスアップ後:クランク右側(チェーンリング側)
グリスアップ後:クランク右側(チェーンリング側)
グリスアップ後:クランク左側
グリスアップ後:クランク左側

④FUJIチャレ当日。雨の中を3時間以上、約90km走行。
20160922_01

完全なウェット状態...
完全なウェット状態…

⑤走行後のBB30べアリングの状態。前日に塗っておいたグリスはほぼ全部雨に流され、BB内は浸水して水滴が…

クランク右側(チェーンリング側)BB内に浸水してる…
BB内に浸水してる…
クランク左側
クランク左側

⑥再びグリスアップ。ここではグリスを指で押し込んでベアリング内部の古いグリスを裏側へ押し出す様にしました。
簡易オーバーホール(?)の様なイメージです。

クランク右側(チェーンリング側)
クランク右側(チェーンリング側)
クランク左側
クランク左側

検証結果
・BB30のベアリングは雨でグリスが簡単に流される。
・雨天走行後はいち早くグリスアップをすべき。
・こまめにグリスアップを行えばベアリングのダメージは防げる。(異音発生も防げる)

と、こんな風に結論付けました。

BB30という規格についての考察
メンテナンスはとても簡単で、クランクを外せば直ぐにベアリングの手入れをする事が出来ます。
ベアリング自体はフレームに圧入されており、取り外し・取り付けは専用工具を必要としますが、ベアリングをぶっ叩いて外し、圧入工具でグリグリと入れるだけなので大して難しくありません。
ただ、日常のメンテナンスでベアリングを外す必要な無いと考えます。フレームについている状態でグリスを塗り込んでやれば事足りるでしょう。

BB30規格は恐らくレース使用を前提として考えられた規格ではないかと感じています。
レース車両は毎レース終了後にメンテナンスを行うので、BBベアリングの防塵防滴性能は切り捨て、ベアリングの交換・グリスアップを容易に行える事を優先した規格なんでしょうね。

BB30を4年間使用してきた経験から言うと、ネットで良く見る「異音」については一度も発生した事はありません。
少し手をかけてあげれば全然問題の無い規格だと思っています。

最後にチェーンのミッシングリンクの外し方とBBベアリングを外さずにグリスアップした動画をアップしておきます。

・ミッシングリンクの外し方
フロントのアウターリングを利用してチェーンを立て、片側のミッシングリンクをドライバーの柄でコツコツと叩きます。

・BB30ベアリングのグリスアップ

参考になれば幸いです!
ではまた~

 
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